昔の日本では、農薬や肥料に頼らず、自然の力と生き物たちの助けを借りて育った、生命力あふれる農作物が、季節ごとの恵みとして親しまれていました。 自然栽培では、化学肥料や有機肥料を使わず、土や水、太陽、そして微生物たちの力だけで稲を育てます。 こうして育った稲は、本来の力を存分に発揮し、健やかで安心できるお米となります。
慣行農法では肥料を使って稲の栄養を補えますが、自然栽培では外部から肥料を加えず、土の中の栄養や微生物の働きによって稲に必要な養分が自然に作られます。 刈り取った稲の切り株やわらくず、細かく砕いた雑草も微生物によって分解され、次の年の稲に必要な栄養として土の中に循環していきます。 肥料を入れなくても、稲は元気に育ちます。収量は多くは望めませんが、無理に肥料を加える必要はありません。 そのため、無肥料でも稲は健やかに育ち、根を自ら伸ばして土の力を吸収しながら生命力を高めます。
肥料を過剰に与えると、土のバランスが崩れ、虫や病原菌が集まりやすくなることがあります。 その点、自然栽培では虫や病気の問題はほとんど起こらず、稲は自然のバランスの中で健やかに成長します。
自然栽培米は、化学合成資材に頼らず、太陽や水、田んぼに住む多様な生き物の力を活かして育てられるため、有機栽培以上に安心・安全なお米です。 離乳食など小さなお子さまの食事にもおすすめで、自分や家族が本当に安心して食べられるお米を届けることを心がけています。
現代の農業では、収量や効率を優先するあまり、肥料や化学資材が多用されてきました。 その結果、作物本来の力が弱まり、土の力や自然のバランスが損なわれることもあります。 自然栽培では、効率よりも稲本来の生命力と土の力を大切にすることを重視しています。